にきびはさまざまな要因で生じ、特に思春期のにきびには成長に伴う性ホルモンにより、思春期以降はストレスや生活習慣が大きく関与すると考えられています。
夏季は日焼け、冬や花粉症の時期はマスクの擦れ、また髪の毛との接触も悪化の原因になります。男性ですと髭剃りも皮膚を傷つけますので、悪化の原因になります。
脂性肌の方では洗顔も重要ですが、こすりすぎると皮膚を傷つけ、細胞が壊れることにより炎症が起きて、それが毛穴の詰まり(面皰形成)へつながります。
過度の乾燥も同様の理由でいけませんし、油分が過剰になればニキビダニも悪さをし始めますので、やはり個々に適したケア必要と思います。

現在のところ、ディフェリンゲル、BPO製剤の外用、抗生剤外用、内服投与がニキビの基本治療になります。

ディフェリンゲルはニキビのもとである面皰形成を抑える働きのあるほぼ唯一のお薬でしたが、特に使い初めに赤みや乾燥が強くでることが問題でした。当院ではこのような副作用を抑える短時間外用を指導しています。

更に、2015年4月より日本においても過酸化ベンゾイルの使用が可能になりました。面皰抑制効果があり、抗菌効果も併せ持った薬剤なのですが、抗生剤とは異なり薬剤耐性の心配がないのが特徴です。現在 ベピオゲル(BPO)、デュアック配合ゲル(BPO+クリンダマイシン)の2種のお薬があります。
刺激、かぶれなどの副作用が出ることがあり、最初は赤いニキビにのみ使用し、徐々に面塗りへ変更していきます。また、脱色作用があり塗ってしばらくは衣類につかないように注意する必要があります。
さらに本邦でもBPO+アダパレン合剤が発売されました(エピデュオゲル)。当院にても使用しておりますが、保湿の徹底により意外と副作用の出現は少ない印象です。

ニキビ治療には、赤ニキビ と 白ニキビ(面皰)への同時治療が有効で、ディフェリンゲルや、ベピオゲルの登場により、日本でもやっとニキビ形成過程の各段階への治療ができるようになりました。それまではほぼ抗生剤の内服、外用のみだったのです。両薬剤ともに皮膚の乾燥、赤みなどの作用がありますので、十分な保湿を行いながら使用していきます。メイク落としなどでクレンジングする女性の方や、空気の乾燥する冬季に症状が出やすい様です。
またアトピー性皮膚炎の方では、湿疹とニキビが混在している場合もあり、対処は簡単ではありませんが、状態に合わせて外用、内服の方法を詳しく説明しております。

まずはこれらの治療を中心に行い、反応をみて漢方薬の投与や、赤ニキビの多い間は抗菌や抗炎症効果のあるクリアタッチS(赤外線治療機器として承認を受けています。若年層の患者さんに気軽にうけていただけるように赤外線治療として保険診療で行っています。)をあわせて行います。

意外ですが、ビタミン剤の投与が明らかにニキビに有効、という報告はないです。しかし皮脂の多い方、難治の方にはビタミンB群、ビタミンAの処方、炎症後色素沈着のある方にはビタミンCの処方を行っています。難治性のニキビ患者は血中のフリーラジカル濃度が高いという報告もありますので、ビタミンC、Eなどを摂取していただくのは体にもよいことかもしれません。市販のビタミン剤でもよいかと思います。

また最近では食事の影響に関する論文も出ているようです。昔から甘いもの、油ものの取りすぎは良くないといわれてきました。脂質、糖質(甘いもの、炭水化物)、辛いもの、カフェイン、アルコールの取りすぎにも注意してください。

BPOは局所でフリーラジカルを発生し殺菌効果を発揮します。フリーラジカルというと何か皮膚に悪そうですが、発生は一瞬であり、海外で何十年も市販薬として販売されてきた歴史があり、経験的に安全性が担保されているといった状況です。実は詳しい研究はありません。

難治例ではさらに ケミカルピーリング(サリチル酸マクロゴール)、ビタミン導入(導入効率の高いエレクトロポレーション法やエンビロン・クールビタミントリートメント)、レーザー治療(レーザーフェイシャル)、IPL等をご検討いただきます。

妊婦、授乳婦、11歳以下のお子さんではディフェリン、ベピオゲル、デュアック、エピデユオの使用ができません。内服薬その他治療にも制限があります。このような場合は、アゼライン酸(AZAクリア;化粧品)をご紹介しています。食物由来の酸で安全性が高く、抗菌、面皰抑制、そして美白効果があります。

その他ニキビケアに適した洗顔、基礎化粧品、日焼け止めなどのご紹介も希望があれば行っていますので気軽にご相談ください。

記事カテゴリー:にきび