マラセチア毛包炎

胸、背中のニキビ

胸部、上背部などを中心に夏に悪化する発疹です。
最近は機能性下着や、冬でも暖房が効いているためか、年中見られます。

湿疹の塗り薬で悪化して来院する方も多いかな。
発疹の中身をメチレンブルーで染色検査すると、青色で縁取られた球のようなもの
が多数みつかります。丸いので染めないと油滴と区別がつかないです。
脂漏性皮膚炎（頭、Ｔゾーン、鼻翼部の皮膚炎）でも出てきます。

癜風ではこん棒状になった菌体が見えますが、この場合は通常の検鏡
（ズーム液、パーカーＫＯＨ）で確認できます。

写真を見てください。これがマラセチアです。油の好きな常在菌です。
メチレンブルー染色検査自体はあまり一般的でなく、診断に必須というわけではありません。私自身も何回か見て飽きました。。。。

たいてい臨床診断（見た目）、ウッド灯あてたりして判断します。

これによる毛包炎をマラセチア毛包炎といいます。

抗真菌剤外用と、市販のコラージュフルフル泡石鹸で洗ってもらいます。２０００円ぐらいで買えます。
ひどい場合はイトリゾール内服を短期間。
面皰が目立つ場合はざ瘡です。体のニキビはマラセチアもよく悪さをします。ＢＰＯ製剤を使います。
肌着は綿など吸湿性の高いものを着用してください。化繊のハイネックで胸背中ベタベタっていう感じの方も多いですから。